高崎東北線に見る、デザイン違いの数々

こんばんは、かんりです。

 幕専開発では、既出漢字の配置とトレース目標の設置を進めていますが、現在のところ中電1が終わって中電2を進めています。

 丁度、関東中電1が常磐線+高崎東北線だったのですが、よーく見ると謎のデザインとなっているコマがいくつかあります。面白いといえば面白いのですが、どうしても「何故なのか」というところが気になってしまい、色々調べるうちに時間を消耗してしまうという、ある種トラップ的な存在になりつつあって困ります。
 企画データでは1駅名1デザインで投入していくことは常々ご説明申し上げている次第なのですが、ここでデザイン違いが出てくると、どれを入れるのかということで、そこでも頭を悩ませる次第です。

 115系電車は元々登場当初は側面方向幕がなく、そのため、方向幕が実装されたのは登場からかなり経過してからの実装であったということです。工事は冷房改造の前後期で並行して進められた様子です(準備だけで実際には設置しないという例もあったとか)。こういった例は、113系にも見られたようです。今でこそ電車=冷房車のイメージですが、昭和50年代でもまだ非冷房車は全国各地にいました。それこそ私鉄・国鉄問わずです。こういった冷房化+行先表示機の設置という例は、例えば私鉄では南海電鉄の6000系にも見られますし、広く一般的な流れだったのだと思います。

 とりあえずそういうわけで、本格的に古い車両であっても方向幕が設置されたのは、昭和後期ごろになってくるようです。高崎東北線は、50年代でも上野駅でサボ交換作業がされていたということ、211系が登場したのが昭和60年代ですから、この線区で最初に(普通電車としての)方向幕が登場したのは185系という急行形車両ということになるようです。局地的な線区に張り付くという点で、広域で活躍する客車列車や485系などとは趣が異なります。

 185系は、特急踊り子で有名な車両です。この車両は普通列車としてもよく運転される性格があり、方向幕にも普通列車単独の行き先が収録されています。この版は、後続の115系や211系の方向幕にもかなりの影響を与えたと見えます。

 草津がまだ急行であったころの185系方向幕に、種別ありタイプの新前橋と高崎を見ることが出来ます。

185系新前橋

185系新前橋

185系高崎

185系高崎

 この新前橋の版は、後の快速アーバンに使いまわされています。高崎については、同時期に最初の開業を迎えた東北新幹線にも同じ版を見ることができます。この新前橋ですが、種別なしタイプのものと種別ありタイプのもので「橋」のデザインに大きな差がでます。共通的に作ったのであればこういったことは起こりえないはずです。そこでいろいろ調べていると、荷物電車の方向幕にある「新前橋」を横に圧縮すると、この種別ありタイプの新前橋と極めて一致の感があることが分かりました。どこかで共通的に使いまわしている印象を受けます。185系の前橋については、橋のデザインがまた異なり、非常に難解です。なぜこの2種類を混ぜるのか、理解に苦しみます。

 

快速アーバン新前橋

快速アーバン新前橋

荷物電車前面 新前橋

荷物電車前面 新前橋

高崎は新幹線でも同じ版をとる

高崎は新幹線でも同じ版をとる

 次に「小金井」です。種別無しタイプでは「小田原」の「小」が使いまわされています。このタイプの「小」の字は、かなり使われている例が多く、「小机」「南小谷」「小樽」「苫小牧」「小倉」「小淵沢」等にも見られます。金の字は「東金」の「金」ではなく、「金沢」の「金」です。「井」については14系客車「軽井沢」の「井」から持ってきたようです。色んなところからかき集めたといった印象です。

種別なし小金井

種別なし小金井

同じ金の字 金沢

同じ金の字 金沢

同じ井の字 軽井沢

同じ井の字 軽井沢

 種別ありタイプの小金井は、さらに面白いです。やっつけ極まりないと言えます。実はこれは首都圏幕の種別なしタイプ「武蔵小金井」のうち、武蔵を消したものなんです。比べてみてください。なぜ小金井の「小」の字がこういった形になるのか不思議だったのですが、武蔵小金井のコマを見て合点がいくというものです。

種別あり小金井

種別あり小金井

首都圏幕の武蔵小金井

首都圏幕の武蔵小金井

 そして極めつけの宇都宮です。何と種別ありタイプだけで3種類も存在します。しかもうち1つは異字体(俗字に近いもの?)です。のこる2つのうち、1つは185系急行幕からの転用でしょう、新特急なすの宇都宮のコマに面影を見ることが出来ます。そしてもうひとつは、前述の異字体の「宇」が入るタイプの、その「宇」を修正したもののようです。さすがにこの文字を見て、違和感を覚える人間がいたのだろうと思わせます。
 2番目のものと3番目のものは、強く混在の一途をたどります。通勤快速でも、2種類ありますし、極めつけとしては同じ幕1本の中で、コマによって共存していたりします。これはかなり滑稽です。理由は何でしょうか。これはもう製造を担当した企業の気まぐれか何かとしか思えないような世界です。

1.異字体の宇都宮 

1.異字体の宇都宮 

2.特急種別サイズの宇都宮

2.特急種別サイズの宇都宮

3.宇の字を修正したと思われる版

3.宇の字を修正したと思われる版

同じ通勤快速でもタイプ2のものもある

同じ通勤快速でもタイプ2のものもある

 とりあえず幕専の関東中電企画データとしては、3番目のものを投入します。2番目のものは、同じ企画データでリリース済みの東日本電車L特急のデータに入っています。俗字っぽい1番目の宇都宮については、どのデータにも現状入っていませんが、ミスプリントと扱っても良いくらいの表記なので、実装は今後もしない可能性があります。

 それぞれ個別に見ていると絶対気が付かないレベルの差異ですが、こうして実際に開発しながら資料に当たり、取捨選択しているとどんどん出てきます。鉄道趣味家の皆さんの中にも、「知らなかった」「自分の持っている方向幕はどっちだろう」とお考えになった方がいらっしゃるのではないかと思います。

 というわけで、今日の話題はここまでです。いろいろ悩ましい例が出てくるものと思いますが、わたしの感性と裁量でばっさり一刀両断にしていきたいと思いますので何卒ご理解のほど。ユーザ各位にとっていいものになるようがんばります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スパム投稿への対策のため、日本語全角文字が2文字以上なければエラーとなります。