LIMITED EXPRESS と LTD.EXP.

 額田管理(かんり)です。今日は進捗から離れて、ちょっとした小話をしてみたいと思います。

 58x系の方向幕資料をお借りすることができたので、色々と昨日撮影をしていたところなのですが、ふと気が付いたことがありました。いわゆる九州特急(485系)の側面方向幕のデザインについてデザインの異なるものが多いとは以前から思っていたのですが、撮影した583系のデザインを見ているとこちらもいくつかある様子、特急の英併記がLTD.EXP.になっていたり、特急の文字がないものなど。そこでふと気が付きます。LTD.EXP.の表記の起源は、もしかしてここなのではないかと。幅を見る限り、どうやってもLIMITED EXPRESSの文字は入りそうにありません。そこで仕方なく短縮したのでしょう。

 wikipediaを見ていると電車特急の有明号は583系から運転を開始しているようなのです。そして後から列車の本数が飛躍的に増え、その時に485系が一気に参入してきたということのようです。これを見ていると、まず583系の活躍の場が増えることになって全18コマの収録数が足りなくなった、そこで左右二段書きの矢印表記が登場する、そして特急表記が追加されるがLIMITED EXPRESSでは入りきらないのでLTD.EXP.の方が使われる。どうやらこういった流れなのではないかと思います。

 485系も当初は広域運用で矢印表記だったものが、運用範囲が固定されてゆくに従って矢印が廃止され、いわゆる種別愛称+行き先の形式になっていくわけですが、こと九州地区に限っては583系が先行していたために、図面とデザインも583系が先行していたのではないかと思われます。そのために485系の搭載幕を作成する際に、この583系の図面に起因するデザインが当初採用されたのではないかと思われるわけです。このタイプは LTD.EXP.であることと、愛称にも英併記があります。

 その後485系はすべて種別愛称+行き先の表記に統一されていくわけですが、その過程で図面もまた新たに起こされ、愛称の英併記も消滅・・・ところが複数ある図面のせいで、のちのちになっても古い表記の図面を使いまわす場面が現れ、一部のコマは先祖返りしてしまう。そこであらわれたのが、LIMITED EXPRESS表記でありながら愛称に英併記があるパターンではないか。このパターンは、水前寺乗り入れコマに頻出することもあり、のちのちになってから追加されたコマであることは明白です。

 さらに、L有明の文字がなぜか中央寄せになっているのかという件も不思議でした。種別愛称+行き先の表記は、それはもう全国的に統一されていますので色々と例を見ることが出来るのですが、殆どの場合においてLが付き2文字漢字の愛称の場合は2文字間に余白が入ります(ひらがなの場合はさらに正体に変化するようです)。ところが有明はなぜか余白がなく、殆どが中央に寄ったデザインになっています。「にちりん」「かもめ「みどり(九州限定)」などと共通して1から新造された近代の幕には、有明であってもしっかり余白があるものが存在します。なぜこの2種類があるのかという不思議があったのですが、撮影した583系の幕を見て、ああなるほど。特急表記のない有明の表示は、まさに485系の幅寄せデザインの有明とそっくりです。もしかすると、ここが原点なのかもしれません。

 実のところ、この幅寄せ現象は有明固有のものではないのです。雷鳥にも存在します。また白山にも。雷鳥の場合は英併記+LTD.EXP.も存在するようですが、こちらも583系が関わっていることが予想できます。さらに485系で種別愛称+行き先の表記に統一された後も、コマの不足が原因なのか運用範囲によるものなのか、雷鳥や北越などで矢印表記が長らく残るパターンがあります。このときの表記の場合、雷鳥は幅寄せになっていて、特急はLIMITED EXPRESS表記でした。幅寄せは矢印の前後に2つの行き先が入るため幅が非常に狭くなるからだと思いますが。白山も矢印を起源とする幅寄せがあったのかもしれません。

 色々雑談でごちゃごちゃ書いてしまいましたが、話題に関するコマを並べておきます。「興味深い」とお考えになるか、「細かいことはいいんだよ!」とお考えになるか。興味のない方には全くどうでもいい話でした(笑)。

583系有明1

583系有明1

583系有明2

583系有明2

485系有明1

485系有明1

485系有明2

485系有明2

485系有明3

485系有明3