西はあっちで東はこっち。「矢印幕」

かんりです、こんにちは。

 宿題がたまっているような感じです、1週間の後追いですが・・・。
文字に関する興味の開拓、そしてフォントに依存しすぎる現代デザイン・レタリングへの問いかけのためにも、1日1日がんばって行きたいと思います。

 さて今日の話題は、前日にも少しちらっと出ました、「矢印幕」について。矢印幕の呼び名は各所で異なりますが、ここでは単純に「矢印幕」と呼ぶことにします。

 いわゆる矢印幕の真髄は、起点と終点を表示し続けるという意味で、同じ運用であれば変更する必要がない、2つの行き先を1コマで完結できるという一石二鳥的な意味合いもありますが、やはり元々の由来としては「サボ」と呼ばれる行き先を表示した鉄板、これだろうと思います(私がサボを1つも持っていないため画像はありません・・・Googleなどで画像検索をオススメします)。末期にはプラスティックが使われ・・・いえ、この2009年にも未だ現役なところもあると思いますから、末期と呼ぶのは適切ではないかもしれないですね。
 サボといえば、鉄道部品収集家の世界では、蒸気機関車のナンバープレートや特急トレインマーク等と共に極めて高額で取引されるものがあり、1枚の鉄板が3千円程度から~果ては数十万円以上といった世界であり、すでに崇高かつ選ばれし者達の趣味の域に達しているといった具合のようです。
 それはともかく、鉄製で手作りかつ交換も手作業だったサボが、自動かつスイッチ動作で交換の手間いらずとなった「方向幕」に変わったことを見ても、機械面で見ればこれは自動化の流れの典型的な例だと思われるのですが、印刷面から見ても今まで手書き手作りだったものが写植版を用いた工業的大量生産となったこと、文字は図面の通り作られ、版として管理され、金太郎飴のように同じデザインを何度も使いまわるようになったわけで、極めて画期的だったと言えます。
 当初はサボのデザインを踏襲した矢印幕の表記でしたが、それもやがて矢印は限定的な運用、単純な支線区のピストン表記を除いて数を減らしていったという経緯があります。

 矢印幕のデザインも、さすが国鉄車両設計事務所です。全国津々浦々、これまた見事に統一されているばかりか、それぞれが独自のレタリングで文字を起こしています。現在のようにイラストレーターでマウスでピャッと伸縮したようなものじゃありません、ちゃんと1コマ1コマ、隅々までデザインが行き届いています。これは素晴らしい、秀逸の一言につきます。

 せっかくなので全国の矢印コマをいろいろとご紹介してみましょう。まずは北海道地域から、千歳空港←→札幌。新千歳空港も千歳空港も同じ空港です。旧来の表記のものになります。またここで2枚の写真に注目ください。どちらも同じ区間を指しているのに、表記があべこべになっていることに気が付かれましたか?。

北海道地区1

北海道地区1

北海道地区2

北海道地区2

 実は側面方向幕の巻取機は、車体左の側面と車体右側面それぞれに設置されています。同じデザインのものを取り付けた場合、どちらかの矢印の指す向きと列車が向かっていく先が逆になってしまいます。そのため、どちらも同じ行き先を同じ方向に示すように、左右が入れ替わったデザインのものを、それぞれ使用しているのです。これを私は個人的に「海山反転の原則」と呼んでいます。取り付けられる字幕は海側の幕、山側の幕と呼びます。そう呼ぶのは狭い日本、片方が海を向けば、片方が山を向くという表現が簡単なのでしょう。
 列車の編成というものは方向があり、そう簡単に西を向いていた先頭車が今日は東を向くというようなことはなく、大抵の場合「海」側の側面はずっと「海」側を向き続けるというもののようです(車の方向転換と違って、電車の方向転換の意味は大きいようです)。そのため海と山はあるがまま、同じ車窓はいつも同じ景色を映し、その側面の行き先はどちらか同じ字幕をずっと使い続けることになります。

  特急列車も、もともと昔は矢印でした。愛称と赤の矢印が特徴的です。サボ時代には、優等列車は文字が赤かったそうです。速達郵便に赤線を引くのと同じように、赤=早い、というイメージから来ているのでしょうか。登場当初の新幹線ひかり号も、最も速達だったものは文字まですべて赤色でした。

 

初期の485系矢印表記

初期の485系矢印表記

 特急列車の車両を使った普通列車になるとき、これが普通列車であることを示すために「普通」が併記されることがあります。地区によって普通の字が異なっていたりします。

 

常磐線

常磐線

山陰線1

山陰線1

山陰線2

山陰線2

 首都圏のE電区間には共通した字幕が使われていました。これらは首都圏幕と呼ばれ、地区によって一部改変はあるものの、どこであっても使えるようにという汎用性を持たせたつくりになっていたようです。支線も例に漏れず、長大編成の中央快速線の電車にも、南武支線のコマが入っていたりします。

 

E電の共通首都圏幕

E電の共通首都圏幕

 武蔵野線も快速運転と京葉線直通を果たすまでは線内折り返しの矢印がメインであったようです。

 

武蔵野線

武蔵野線

 飯田線にはいくつか区間運転があり、それぞれ矢印が見られます。武豊線や名松線の気動車にも矢印が見られます。距離が長い線区の区間運転、そして支線などの末梢区間、こういったところに矢印が見られるようです。

 

飯田線

飯田線

武豊線

武豊線

名松線

名松線

  関西地区には「ブルー」の快速表記が見られました。JR西日本となった現在では、ブルーは新快速の色ですね。下は快速と右側の行き先を消去してシールで補ったものでしょう。快速が消えたので矢印がヘンテコなところにあります。

 

奈良線快速

奈良線快速

桜井線

桜井線

 比較的最近の特急列車にも矢印が見られます。しかしこれらは運用区間の拡大と、巻取り機の最大コマ数の制約から、2個1化して作ったのではとも言われています。矢印のないものと比べると、赤い矢印からやじりを取ったものが「一文字線」になったような雰囲気にも見え、細かいところで体裁を共通にしている点が見られます。

 

特急雷鳥

特急雷鳥

一般的な特急表記

一般的な特急表記

 さて色々な矢印の側面幕をご覧頂きましたが、わたしが気になっているのは矢印の位置です。ものによって漢字の縦幅の中心に置くタイプと、表示域全体の縦幅の中心に置くタイプの2タイプがあります。異端としては前者+ローマ字にまで矢印があるものも見られますが、これはあくまで例外です。
 幕専では今後、矢印コマの実装が予定されていますが、「やじりは常に表示域の天地の中心を指す」ということでやって行きたいと思います。こうすると、首都圏幕にある南武支線の矢印は異端ということになりますが、全国を見てもやはり、やじりは中心を指している例が多いので、こちらを採用する予定です。

 矢印は汎用性に乏しいこと、海山反転の原則に縛られること、こういったデメリットがあり実用としてはやはり支線の折り返し運用など、常に表示し続ける例が最適だと思います。幕専としては専らお遊びデータとしての使い道になるでしょう。ただ、最近のご指摘では「臨時列車やイベント列車はシールで行き先を貼り付けるので、往路復路で使用できる矢印が主流である」ということもポイントとして上がっています。それぞれ理由があっての矢印ということでしょう。

 というわけで今日の話題は矢印でした。細かく見ていくと、矢印の先のやじりの処理にもいろいろあって面白いのですが、ここまで来ると深入りしすぎだと思うので今日はこの辺りにしておきます。それではまた。

「長ーいお付き合い?」 長の字のデザイン違い

こんばんは。かんりです。今週は作業が進みそうで嬉しいです。
後追い更新が続いていますが、追って埋めていきますので。。

 さて今日の話題は、「長」の字のデザイン違いについてのお話です。国鉄スミ丸書体で作られた方向幕デザインは、まさに津々浦々まで同じデザインが踏襲され、これほど面白い世界はないというほどなのですが、そんな中でも頻出かつ全国に散らばっているものの一つが、この「長」の字。その中でも最も用いられる例が多く、息の長いタイプのデザインからご紹介しましょう。いずれも地域は変われど文字は同じ、新しいものから古いものまで、長々と使われている文字です。

 まずは「長万部」、北海道は渡島(おしま)半島の付け根付近になる駅ですね、北海道山越郡長万部町。

 

長万部

長万部

 次に「長岡」、日本で一番長い川である信濃川の中流付近、新潟県長岡市。

 

長岡

長岡

 「長野原」は現在の「長野原草津口」で1991年(平成3)に名称変更したそうです。群馬県吾妻郡長野原町。

 

長野原

長野原

 続いて、「長山」は鉄道趣味家御用達の飯田線の駅です。南は豊橋から、これより北の新城までは列車の本数も多いとか。愛知県豊川市。

 

長山

長山

 さらに「長尾」は大阪府枚方市の東部、京都との県境付近にある駅です。一駅東へいくと京都府京田辺市の松井山手。

 

長尾

長尾

 どんどん西へ行きます。続くは「長船」、岡山県の旧長船町、現在は岡山県瀬戸内市。刀鍛治で有名ですね。

 

長船

長船

 そして遂に九州は「長崎」もう紹介するまでもない有名な県庁所在地、長崎県長崎市の中心駅。寝台特急さくら、あかつき、の終着駅です。古く鎖国時代は海外に開かれた唯一の窓口だった港、世界歴史にも著名な長崎です。

 

長崎

長崎

いろいろな駅をご紹介しましたが、ご覧下さい、すべて同じ版の「長」を使っています。これだけ広い地域のもので同じ漢字のスタイルを使い続けていたというのがまた面白いわけですが、この「長」の一番最初のものはどれなのだろうと、疑問もでてきます。こちらで収集した資料を見る限りの憶測ですが、たぶんこの14系客車の「長野」が元ではないかと思います。

 

長野行(旧来の行付表示)

長野行(旧来の行付表示)

 一方で、異端とまでは言い切れないものの、風格の違う「長」も一部で細々と使われています。まずは「長浜」。主流タイプと異なるのは7画目の点で、僅かにカーブを描いています。関係ないですが、同じ滋賀県でも長浜城は秀吉ゆかりの観光人気スポットで「ひこにゃん」はいません、ひこにゃんがいるのは彦根城ですから最寄駅は彦根です。東海道山陽線のエースである新快速の東の終着駅としても有名ですが、現在はさらに一部北上して「敦賀」まで運転されています。このページをご覧の方は殆どが鉄道に造詣の深い方ばかりだと思うので、そんなの当たり前とご指摘を頂きかねないですね。

 

長浜

長浜

 次は「長野」。この長野は信州地域の115系のもの。大変面白いのが、こちらもやはり7画目の点に特徴があり、中央の横棒に接しないデザインになっています。また、後日また詳しくやりたいですが「野」のデザインも、前述の「長野原」とは異なっていることがお分かりになりますか。

長野

長野

 この長は単独で存在する異端文字なのかと疑って調べていましたら、実は同じものが出てきました。

 

長門本山

長門本山

長門本山の「長」はまさしくこの文字でしょう。同じ幕のなかに小野田があり、この「野」も前述のものと同じことから、どうやらこのあたりから使いまわされたのか、その逆か。何かしらの関係があると見えます。

小野田

小野田

というわけで話は「長」くなりましたが、今日の話題はこれまで。たった1文字でも、それが違うのであれば理由を探してしまうのもサインフリークの性、なぜだろう?おもしろいなと感じてしまったら、そこがサインフリークへの入り口です。それではまた。

前面幕の幕専の準備と考察

かんりです。後追い5日目、かなり恐縮です。

 さて、今日の話題は今後開発の予定に入っている、前面幕についての話題です。

 実は前面幕は側面幕と使われている文字に違いがあります。漢字はもちろんのこと、アルファベットも側面とは異なったものが使われています。天地幅は前面のほうが広くとってあり、デザインも独特です。この場合、昨日ご紹介したガイドの作成などから根本的に1から作っていく必要があると思っています。現在のところ、まだガイドの確立までは手が進んでいません。
 以前に首都圏標準としてリリースした前面幕は、当面の間この前面幕の開発予定がないことを鑑みて「こが先生」が暫定的に模型で使用できるものとして「側面幕版下」で作成されたものです。当面の代替としてのデータでしたから、本当の意味での前面幕のそれとは一線を画していました。今回、さらに精度の高いものとして企画している前面幕幕専はアルファベットから漢字まで新規で起こします。

 一般的な103系前面デザインにおける規準ともいうべきアルファベットが、こちらです。大船、大阪、高尾、こういった短い駅名に使われるものです。

京浜東北線 大船

京浜東北線 大船

中央快速線 高尾

中央快速線 高尾

東海道緩行線 大阪

東海道緩行線 大阪

 これでは入りきらないレベルになっていくると、次のようにどんどん幅狭の文字が登場します。しかし単に横圧縮したものではなく、狭めるレベルによって新規で文字がレタリングされ、その文字セットが存在することが分かります。これらを全部作る必要があります。アルファベットだけでも数種類あり、この基本部分をしっかりやってこその前面幕であると言えると思います。

南武線武蔵溝ノ口 アルファベットの幅に注目

南武線武蔵溝ノ口 アルファベットの幅に注目

阪和線東岸和田 アルファベットの幅に注目

阪和線東岸和田 アルファベットの幅に注目

 実は、103系前面幕の中でも側面版下のアルファベットを利用している例が一部だけ存在します。その例をご紹介します。まず一つ目は、武蔵野線の方向幕の矢印コマ、このコマではただでさえ狭い前面幕に対して、東所沢+西船橋という組み合わせとなり、アルファベットの圧縮限界を超えたのか、アルファベットが2段表記となり、ここに側面版下のアルファベットが用いられています。もうひとつの例が、岡山地区の前面幕で、こちらは基本的に側面幕のアルファベットが拡大して用いられています。これはかなり特殊な例です。漢字は103系前面幕の版下を使っているようで、糸崎の崎と大崎の崎は全く同じものです。これについては幕専では、前面標準のアルファベットを用いていくことになるでしょう。

武蔵野線 初期幕

武蔵野線 初期幕

山陽本線 糸崎

山陽本線 糸崎

茶屋町も側面版下

茶屋町も側面版下

 

 快速ロゴを見てみましょう、この快速ロゴにも系統があり、関東地区では小さく関西地区では大きいという特徴があります(関東の例外として仙石線の快速ロゴは大きいです)。さらに種別の枠の幅も、個別に異なっていますが、ここは天地一杯まで塗りつぶしが正統だと判断することにしました。

 

京浜東北線 大宮

京浜東北線 大宮

東北本線 福島

東北本線 福島

片町線 京橋

片町線 京橋

阪和線 鳳

阪和線 鳳

 前面幕については、当初開発の予定なしのスタンスでしたから、資料が少ないです。確認できていないものも多くあると思いますので、可能でしたら資料のご提供を宜しくお願いいたします。不足分については、各種開発が始まったら個別に広報していきますので、ご協力お願いいたします。

 アルファベットの無いものも実は存在していて、唐津の103系などはその例です。幕専では基本的に「全国で統一されたスミ丸ゴシックの行き先表記はアルファベット入り」という考えで作っていますので、アルファベットのないものは残念ながら作成スケジュールには盛り込まれない可能性が高いです。さらに異端なものとして、仙石線の小鶴新田などで前面にも関わらず「FOR~」が入ったものがあります。これらは共通図面の傾向から言えば前面は「FOR~」が無いのが正解であると思われ、こういった例についても幕専では共通図面の一般仕様を踏襲し、FOR無しで作成します。

FORはミスプリであろうか

FORはミスプリであろうか

 
 こういったところについての取りこぼしをどうしていくかについては、また追い追いコストを鑑みながら検討していきたいと思います。まずは標準の、共通図面ベースのデザインで全国網羅していく、この方針であることをご理解ください(単純に実車そのままの表記を再現するという目標ではなく、サインとして統一されたものをデジタルベースとして保存したいという目的からです)。従って多くの場面で実車表記と異なるものが出てくることもご容赦いただきたいと思います。

それではまた。

211系前面方向幕

かんりです、今週は後追いですみません。

 今日のご紹介は211系の前面幕、東海書体仕様です。関東地区で活躍する211系は、前面幕がありつつもそこに表示するのは種別のみです。すなわち「快速」であるとか「普通」であるとか。しかし東海地区では、行き先駅名を表示することを考慮してコマを配置してあります。いろいろなところで資料を読むと、普通列車の場合に使用するようです。ということは快速の場合は、快速ロゴを表示するのでしょう。

 悲しいことに関西には211系がいませんが、もし居たらという設定での模型ジオラマも幕専を使えば万事解決です。

 宣伝はここまでにしておいて、実際の内容を見てみます。最初に違和感を感じるのが、「南木曽」の位置です。一般的に種別は前半に固まって配置されるのが通例ですから、回送、臨時、普通、とくれば、大抵は臨時か団体か快速か急行か、といった具合ですが何故か「南木曽」。これは何か別のコマが消えたのではないかと思えます。01番から20番までしかありませんので全て埋まっている、ぎりぎりといった雰囲気です。。

 体裁は、国鉄時代の103系のものと配置や縮尺もかなり似ています。国鉄表記を踏襲したと言えると思います。幕の幅は103系の同期進段のものより若干短く、700mm未満です。東海地区の211系側面幕は、760mmだったでしょうか、103系や115系などの機械には入らない大きさですが、この前面幕は103系の前面幕機械でも取り付け可能のようです。ただしバーコードの位置は左右逆ですし、同期式の穴はないので、京葉線で使われたバーコード改造タイプの機械などが理想でしょう。高崎東北線の211系機械などでも使えるかもしれません。

 東海仕様の漢字を見ていると、どうやら漢字の版としては「正体」しか存在しないようで、縦や横に圧縮となった場合の配置には、正体の文字を直接引き伸ばしたり押しつぶしたりしたものが使われています。そのため縦と横の棒の太さが異なっています。これは電車バスに限らず、多数の表記サインでデジタル書体ベースで文字配置されているものに共通の特徴です。
 わたしはこれが実はあまり好きではありません。縦長の配置なら縦長でレタリングした文字を、横長であればそのようにレタリングした文字を、それぞれ使わないと美しさが引き立ちません。国鉄書体は、これをきちんとやっているからこそ美しく見えると思っています。
 なぜ今のデザインではこれをやらないのか、単純に正方形でデザインした文字セットであるデジタルフォントを使っているからでしょう。デザインの現場で1書体をまるごとレタリングするということは、コスト的に無理があり、やらないのだと思います。使用する文字×製造期間となれば時間的コストと経済的コストは計り知れないものがあるのでしょう。しかしながら、美術・デザインという意義において、機能美という命題においてそれでいいのか。商品のパッケージロゴまで最近はこの市販書体でやっつけたようなものが出ている。何とも情けないと思いませんか。
 昭和の中期には、看板屋さんは1人1人みんな職人としてレタリング技術をもった人間ばかりだったと思います。それが今は市販書体をマウスクリックで引っ張ったり縮めたり、それでデザインが出来ていると思い込んでいる若者ばかりです。これが市場主義の弊害なら、日本のいろいろな文化もそのうち消えてなくなっているような気がします。職人が消えた日本、想像もしたくないです。

 さぁまた話が脱線してしまいましたが、前日と同様に、デカールやシールを作りやすいように、縮小可能な大きな画像を各コマベースでつなげてアップしました。本物なので煤汚れがあり、コマによっては汚いですがこれはご容赦願いたく、画像編集ソフトなどを使って煤を取り除いてください。ホームページのサーバ容量の関係で、予告無く画像は削除する可能性がありますので、模型に今後使おう!と思われた方は早めに保存してください。

211系前面方向幕

211系前面方向幕

 ※ブラウザによっては縦方向に縮小されて表示されますので、画像の拡大表示をされるか、別途保存してペイントなどで等倍で確認願います。

 残念ながらエキスポシャトルの入った前面幕は入手できませんでした。そのため、側面のロゴを拡大したものをアップしておきますので、これを代用としてください。

快速エキスポシャトル

快速エキスポシャトル

 

エキスポシャトル

エキスポシャトル

明日は、ちょっと趣向をかえて、幕専開発の流れみたいものをご紹介しようと思います。それではまた。

JR東海211系側面方向幕(幅太エキスポシャトル/神領)

かんりです、今週は後追いですみません。

 今日のご紹介はお待ちかねの「エキスポシャトル」入りの側面方向幕で、「211系5000番台3次車」という肩書きの幕です。形式だとか番付だとか本当に分からないので、いつもの通りwikipediaを見に行ってきましたところ、1次車、2次車、3次車以降のそれぞれで方向幕の仕様が違うそうです。東海地区には方向幕の天地幅が非常に短いタイプがありますが、それは2次車タイプだそうです。今回入手したものは縦幅が113系などと似通ったものなので、3次車以降だそうです。あと、マジックで編成番号が書かれていまして、K18となっていました。鉄道趣味の中でも、改造や改番、配置転属といった車両史を専門にされている方々のテリトリーだと思われます。

 さてここで大変面白い例が出てきました。後半のコマですが快速のロゴにご注目、なんと従来より傾斜が浅い独特のロゴになっています。なぜ従来の表記が利用できなかったのか、そこがまず最大の謎ですが、新しい版下を作る時に何らかの判断があったものと思います。この新しい快速ロゴは、どうやら従来幕の「通勤快速」ロゴの「快速」部分から出来ているようです。普通に快速ロゴを使わず、あえて通勤快速から快速の字だけをもってきた真意は何だったのか、新たなミステリーが生まれたといえます。

 さらには製造番号ですが、小糸製のものは従来は西暦下2桁から書き始めるスタイルだったのが、ついに2000年を境に4桁にしたようです。2004-12となっています。2004年の12月の意味だとすると、これは万博開場の半年前に竣工済だったということになりますね。

 あとは稲沢停車の注釈が1コマだけ存在していますが、ローマ字の下になっていますね。これは近鉄電車の表記と同じです。国鉄型ではローマ字と漢字の間に注釈用の余白を入れますから、なぜここをあべこべにしたのか、その理由が知りたいところです。私見ですが、「稲沢」と「停車」の文字バランスがちょっと変な気がします。別の書体でしょうか?、判断が悩ましいところです。他にも、矢印コマが片矢印のためデルタに置き換わっている例など、過去に例のない表記が誕生しています。万博終了とともに駅名が変更されることから、万博八草とは別の「八草」を単独で持ち合わせている点もポイントでしょう。

 前日と同様に、デカールやシールを作りやすいように、縮小可能な大きな画像を各コマベースでつなげてアップしました。本物なので煤汚れがあり、コマによっては汚いですがこれはご容赦願いたく、画像編集ソフトなどを使って煤を取り除いてください。

 一応、幕専の東海地区標準に「エキスポシャトル」のロゴは入る予定ですが、ローマ字は大文字になります。また「万博八草」のコマが現状ありません。どこかに隠して入れるかもしれませんが、こちらもローマ字は大文字にあるので、本物を表現するという意味では使えないと思います。そういった意味で、こちらでアップした本物の画像を縮小して使ってください。ホームページのサーバ容量の関係で、予告無く画像は削除する可能性がありますので、模型に今後使おう!と思われた方は早めに保存してください。

2004-12 KOITO-SP12-256 211系側面幅太 / 神領

2004-12 KOITO-SP12-256 211系側面幅太 / 神領

 ※ブラウザによっては縦方向に縮小されて表示されますので、画像の拡大表示をされるか、別途保存してペイントなどで等倍で確認願います。

 明日は、211系東海の従来幕の前面幕を紹介します。それではまた。

JR東海211系側面方向幕(大垣幅太タイプ)

こんばんは(こんにちは?)、かんりです。すみません、また後追い更新になりました。
毎日見てくださっている方、いらっしゃったら本当に申し訳ないです。後追いでも全ての日を埋める予定ですので懲りずにまた見ていただければと思います。

 さて今日の話題ですが、つい最近からJR東海が主催するイベントで多くの廃品方向幕が販売されているということで、近年の実装幕についても流通し始めたようです。ロールズでは今のところ東海書体のアウトライン化の作業予定はないので特に集めてはいなかったのですが、資料として今後役に立つことがあるかもしれないということと、日ごろからお世話になっている鉄道趣味(特に模型趣味)の愛好家の皆さんが、ご自分でシールなりデカールなりをお作りになる、そういった際の手がかりになるようなら、これはこれで大変有意義だろうということで、いくつかの東海書体幕を入手してきました。
 しかし忙しい身なので当然イベントなど参加できるわけもなく、部品販売店やオークションに頼らざるを得ません。。

 どうせ入手するならやっぱり国鉄型だということで、購入したものは211系のものです。今日ご紹介する幕は1996年製のもので、国鉄書体から完全に東海書体(JNR-L)に置き換わった最初の世代のものだと思われます。元々は全て国鉄書体でしたが、まず先に枠ロゴがベタロゴに変わり、ついでローマ字だけがJNR-Lに変更となり、そして最後に漢字もJNR-Lに変わったという経緯がありますが、その最終世代でしょう。東海地区の運用範囲は非常に広く、東海道本線に中央線、関西線など、広範囲な行き先が70コマに収まっているのが特徴です。快速ロゴがベタロゴになっているのも特徴で、緑快速と青快速が共存するという点も独特だと思います。なお、この緑快速は、後に区間快速に変更されたことからその姿は消えてしまいました。色によって快速区間が異なる別種別となる快速があるのは、他に仙石線などの例があります。

 詳しく内容を見ていくと大変面白いことに、「試運転」「急行」が入っています。この2コマは現在の実装幕はもちろん、2000年時点であっても既に存在しないものです。東海書体の「試運転」「急行」、面白いですね。コマの内容はかなり色々あるのですが、注釈のあるコマはありません。単独種別としての「新快速」「区間快速」「通勤快速」が存在していません、あるのは青快速のみです。しかし、行き先個別のコマでは緑快速がいくつか存在します。通勤快速も存在するようです。1999年の更新で緑快速は「区間快速」に降格(?)し、特別快速が新設されることになりますから、1996年から1999年までの3年間のみ働いた方向幕であると思われます。
 
 JR東海の場合、国鉄書体混在期を除いて全ての車両がこのJNR-Lをベースとした東海書体で体裁が完璧なまでに統一されています(一部末梢ローカル線の123系109系等を除く)。そのため大変見やすくすばらしいと感じます。ただ、収集家の人たちからすればどれも似たり寄ったりで特徴がなく、つまらないという印象を持つ方も多いようで、鉄道部品としての古物価格はかなり安いという状況でした。エキスポシャトルが登場して、はじめて注目されたというような印象もあります。しかしながら、この例のようにたった3年しか使用されなかった幕もあれば、同形式でも番代単位で仕様が違ったりと、どれもこれも似ているだけに見逃しやすい違いが非常に多くあり、史実資料として集めるとなるとかなり大変でしょうね。

 これらもいずれ、LEDなどになっていくのでしょうか。

 というわけで、デカールやシールを作りやすいように、縮小可能な大きな画像を各コマベースでつなげて画像をアップしました。本物なので煤汚れがあり、コマによっては汚いですがこれはご容赦願いたく、画像編集ソフトなどを使って煤を取り除いてください。ホームページのサーバ容量の関係で、予告無く画像は削除する可能性がありますので、模型に今後使おう!と思われた方は早めに保存してください。

96-1 KOITO-SP12-256 211系側面幅太 / 大垣

96-1 KOITO-SP12-256 211系側面幅太 / 大垣

 

 ※ブラウザによっては縦方向に縮小されて表示されますので、画像の拡大表示をされるか、別途保存してペイントなどで等倍で確認願います。

 明日は近年の「愛知万博」に使用された幕を紹介します。それではまた。

消えていった「天鉄書体」

こんばんは、今日はミステリーハンターのかんりです。

 今日の話題は国鉄の方向幕に関する話題です。全国津々浦々まで統一されていった国鉄のスミ丸ゴシック表記の方向幕、当たり前のように何処でも見られたわけですが、実はそんな中でも一部では面白い別の字体が存在していました。恐らく方向幕フリークの方々の中でも、有名にして異端とされるのが「天鉄書体」と呼ばれる異様な字体です。
 面白いことに、旧国鉄体制下で天王寺鉄道管理局の管轄範囲でのみ積極的に使われたようです。どういった書体か、1枚目の画像をご覧下さい。特徴としては、スミ丸ゴシックではなく、丸ゴシックであること、そして執拗なまでに縦長であること、文字の筆運びに滑稽さを持たせていること、などです。また、表記の基本として相矢表記であること、矢印ではなく棒であることです(この棒表記は関西私鉄においても標準的表記であった)。101系、103系、113系、165系などで用いられたようです。
 鉄道趣味家の方々ならご存知の、165系新宮夜行がまだしっかり健在だったころのものだと思います。
 そもそも丸ゴシックな上に、全国でスミ丸ゴシックを統一してデザインしていた「国鉄車両設計事務所」の共通図面字形とは大変かけ離れたデザインですから、かなり異様です。なぜこれを採用していたのか、大人の事情や政治的理由があったのか、それは分かりません。しかしながらこの「天鉄書体」は、誰にサヨナラを言うわけでもなく、気が付いたときには人々の前から消えていました。

天鉄書体の113系前面方向幕

天鉄書体の113系前面方向幕

 そして謎が残ります。天鉄書体はどこへ行ったのか。

 まず今日の国鉄書体の動向を振り返って見ますと、ごく近年まで東海道山陽線の緩行線は201系と205系、いち早く引退した113系も含めて、スミ丸ゴシックが健在でした。これらは車両設計事務所の図面ベースでした。またそれより少しさかのぼると、大阪環状線、関西線、阪和線なども103系で関東と共通図面ベースの、アルファベット併記となったスミ丸ゴシックを使っていました。これが1990年代末期ですから、たぶん1990年代にはもう天鉄書体は消えていってしまっていたということになるのでしょうか。
 わたしが高校生だった1997年ごろには既に関西線の赤い113系は姿を消していまして、環状線内で見た113系といえば確かまだ和佐行として運転されていた阪和線直通快速くらいのものでした。桜島線は6両編成でしたが103系でした(銀色の扉の環状線とは違い扉に白の化粧板が施されていて、どうして支線の方が豪華なんだろうかと思った記憶があります)。しかしながらどちらもスミ丸ゴシック表記だったと記憶しています。
 関西線103系は今と同じように環状線に乗り入れていましたし、学校帰りはいつも区間快速の大阪環状線外回りでした。この帰りの103系は緑色だったり橙色だったりするのですが、前面の幕のサイズと表記が微妙に違うものが(確か3種類ほど)混じっていました。それでも「天鉄書体」は見たことがありませんでした。当時は、まだ側面方向幕がない車両が結構いましたので前面のみが手がかりになることが多かったので、見かければ分かりそうなものです。

 昔話になってしまいましたが、当時、大阪近郊の路線は結構目玉ニュースが相次いでまして、例えば1994年には高架線の環状線今宮駅完成、湊町駅のJR難波改称、関西空港線の開業と大きな変化が起こっていました。さらには1996年に片町線から103系が撤退したそうで、これは関西では片町線からいち早く国鉄書体の方向幕が消えたということになります。(実際には207系の初期の種別幕は国鉄書体でしたから、一部は種別で残ったと思われます)。こうしてみると、やはり1990年にはもう「天鉄書体」は存在しなかったのではないかと強く感じられます。

 天鉄書体最後の手がかりを追いました。

 まず、113系のものと思われる天鉄書体の方向幕ですが、末期には色コマをビニールシールに印刷して貼りつけたコマが登場しています。これはローマ字併記がなく、いびつな体裁とはいえ既にスミ丸ゴシック化されています(写真2枚目)。ということは、丸ゴシックの天鉄書体はスミ丸ゴシックに吸収されていったということでしょうか。これによく似た雰囲気のシールコマが和歌山線の105系にも残っていました(写真3枚目)。恐らくこれらは1980年代のものと思われ、追加される前の配置時のコマは既にスミ丸書体の図面ベースで矢印表記であったようです。これを足跡だと見るなら、もはや既に1980年代にも「天鉄書体」はスミ丸ゴシックにおされ、消えてしまったと考えられます。

天鉄書体の113系前面方向幕に加えられたシールコマ

天鉄書体の113系前面方向幕に加えられたシールコマ

 

和歌山線105系前面方向幕に追加されたシールコマ

和歌山線105系前面方向幕に追加されたシールコマ

 いろいろ調べている中、ついに最後の足跡となると思われる方向幕を見つけました。阪和線の電動方向幕仕様の1本です。最初にこれを見たときは、民営化と混乱の最中どこかでやっつけで作られたものだろうかとさえ思ったわけですが、よーく調べてみると・・・ありました!手がかりが!。

113系天鉄書体の1コマ

113系天鉄書体の1コマ

103系の謎の書体のコマ(天鉄書体?)1

103系の謎の書体のコマ(天鉄書体?)1

103系の謎の書体のコマ(天鉄書体?)2

103系の謎の書体のコマ(天鉄書体?)2

 というわけで画像を貼ります。4枚目の画像が天鉄書体113系のコマ、5枚目と6枚目が問題の103系の方向幕のコマです。よーく見てください。これはすごい、明らかに天鉄書体を無理やりスミ丸ゴシックに置き換えたような書体になっています。レタリングの傾向は非常に似通っています、しかもなぜか歪んでいます。快速ロゴそのものも図面ベースの綺麗なものとは対照的に極めていびつで、手書きで真似したような代物です。実際に図面ベースの幕を装備した車両もいましたから、早速比べてみましょう。

共通図面ベースと思われる103系のコマ1

共通図面ベースと思われる103系のコマ1

共通図面ベースと思われる103系のコマ2

共通図面ベースと思われる103系のコマ2

 共通図面ベースの新製幕の同じコマを7枚目と8枚目に掲載しました。これぞまさしく国電オブ国電の表記、103系の最もオーソドックスな表記です。アルファベットも京浜東北線と全く同じです。そして製造はコロナ宣広社、千葉のメーカーでした。
 先の天鉄書体崩れのものも、この千葉で作られたものも、どちらも快速東岸和田のコマがありません。従ってダイヤベースで考えると、どちらも東岸和田を快速停車駅とした1980年代付近、快速東岸和田とJR難波加刷より以前のものなると思われます。やはり1980年代に天鉄書体の消失点が存在しそうです。

 色々と手がかりを手に入れてみて思うことは、天鉄書体が最後には103系の前面幕のようにスミ丸ゴシックベースに無理やり改変してまで存続を図っていたということ。これは特筆すべきだろうと思います。1987年に国鉄が解体、その後の方向幕には天鉄書体に変わって、「西日本書体」とも言うべき新たなアプローチでレタリングされた書体が使われるようになりました。画像9枚目、10枚目、11枚目に画像を載せます。これらは近年のJR西日本の「黒色幕化と市販書体採用」までの過渡期に使われました。スミ丸処理が施されているものの、共通図面の文字とは明らかに異なる特徴を持っています。最終的にはこのデザインで統一されることはなく、特に注目されることもなく消えてしまったのですが、もしかしたらこの書体こそが天鉄書体の後を継いで生まれた後継書体だったのではと考えてしまいます。もしこの書体で「永原」のコマが実在していれば、「永字八法」のエッセンスを抽出し、書体を復元できるかもしれません。まぁ、誰が得をするのかという話ですが・・・・。

JR西日本書体? 1

JR西日本書体? 1

 

JR西日本書体? 2

JR西日本書体? 2

 

JR西日本書体? 3

JR西日本書体? 3

 サインと文字の世界、ただ鉄道に限った範囲に絞ってもこれだけ深い、本当に広い世界ですね。だらだらと書いてしまいましたが、ここで本日の記事はおしまいです。おおよそ廃品として出回る方向幕を手にとって憶測で書いているだけなので、もしかしたら事実と異なることがあるかもしれません。お気づきの点がありましたらコメントにてご指摘頂ければと思います。宜しくお願いいたします。

有識者会議はオナニー会議なのか?

額田管理(かんり)です。政治色のある記事は書くつもりはなかったのですが、どうしても頭に来たので今回は書くことにします。

 まったく頭に来るニュースが続いています。そう、常用漢字見直し関連のニュースです。なんとここまで来てまだ「これこれを追加してくれ」と内閣法制局が出てきたかと思えば、今日の読売新聞の記事ですが、「しんにゅう(シンニョウ)は一点か二点か」で未だにもめているらしいのです。記事の中での焦点は「謎」という字だそうで、文化庁側が2点で押し切ろうと資料を提示したそうですが、その理由が「本や雑誌で2点しんにゅうが1点の6倍の頻出度だから」だそうです。
 なぜ統計?しかもなぜ雑誌が入るのか意味が分からないです。そもそも小説などの文学書籍であれば、作者がその物語のその場面に少なからず関わるであろう漢字の選定にその意味があるにせよ、それに対して統計を取るなどバカバカしいにも程があるでしょう。作者は物語なり、論説なりで、今ここだからこの漢字(字形)を使うという選択をしているだろうし、かたや雑誌に至っては「たまたま使ったフォントや書体がこれでした」としか言えないのではないかと思うわけです。さらに謎な点としては、しんにゅうが1点でも2点でも画数は変わらないんです。謎ですよね・・・。トリビア作りに必死になってるのですか。
 しんにゅうなど1点でよい、常用外も含めて全部1点でよいというのが私の意見です。OCRなど情報処理の技術的な話も視野に入れれば、偏やつくりといったパーツが全て統一されるほうが(簡単なほうに)絶対良いに決まっています。が、国語狂いの偏屈ジジイ達は唾を飛ばして反論するだろうなとは思いますけど。

 ここまで色々記事を見るに、この委員達は何?オナニーでもしているのですか?公金で?、本当に許せません。ダム工事を中止するだとか継続するだとか、そんな局地的な話題などどうでもよく(当該地域の人間で決着すればよい)全国民の国語がかかった話題がこれほどまでに無関心で小さな記事になってしまっているのは甚だ心外です。今までもこの小委員達が、おおよそ自己満足的な流れで取捨選択を行ってきたことはプレスから明らかなわけですが(ほとんど思想の論戦)、大事なことを忘れている気がしますよね。「鷹」の字の追加に関する応酬など、おおよそ感情論でありオナニー以外の何物でもないです。地名と人名を除外するというその法務省に対するあてつけめいた方針は何なのかと。
 まぁそれはともかくとして、常用漢字に変更があるということはJIS規格にも変更が在り得るのだということ、これを忘れてもらっては困ります。常用かそうでないかで字体の変更まで適用されここまでもつれているJISが横にいるのに、なぜJIS規格ありきの話にしないのか。このデジタル化の時代、教科書も雑誌も広告も、公文書も契約書も領収書も、みんなデジタル書体を用いているわけですよね。写真もデジタルカメラに殆ど移行して、写真家御用達のフィルムの生産中止すらニュースになったこの時代、写植の方も比例するように縮小傾向にあるわけです。このデジタル書体は、今後あらゆる場面において日本国語の活字の目に見えるベースになっていく、こんなことは誰に聞いても明らかでしょう。わたしは思います、なぜJISを差し置いて常用漢字なのか。なぜそのようなオナニーにいそしむのかということです。単なる漢字そのものの議論に終始し過ぎではないでしょうか。JISという、規格ありきの産業であってフォントであって、文字コードであってヘキサであって、今日のユビキタスを支える情報通信なんだと、そういう世界を全く無視してませんか。

 JIS規格を「聖典」とせざるを得ない情報通信業の我々は、フォントというプログラムを開発するにしても、これが最大の正義であり、真理であると考えてやっていくわけです。それが今のJIS X0213を見る限りあまりにもひどい。冒頭で話の出た「しんにゅう1点、2点問題」を含めて新旧差し替えなどのオナニー的趣向の強さに鼻をつまんでしまいます(恐ろしい加齢臭である)。国鉄方向幕書体を作っているときも困りました。X0213での旧字への思い切ったロールバックに対しても、「曙」「渚」などのような「常用漢字ではない」しかし「表外漢字字体表にはない」しかし「人名用漢字である」という漢字がポロポロと抜け落ち、「なおざり」になっているのです。漢字としての体系化に一貫性がなく、これを語学の有識者と称するオナニー委員たちが最終的にアウトプットしたのであれば、飲酒運転以上の重罪であってよろしいと思います。常用漢字でも人名漢字でもないものは色々と旧字に戻したのが前回のX0213ですが、今度新しくこれらが新字で復帰してこようものなら・・・。ちなみに国鉄方向幕書体は新しいJISがいい加減なものだった場合、対応するつもりはありません。
 どれだけ意欲があり、どれだけ強くフォントというものをつくり、文化に貢献しようとしても、このJIS規格というものは無視できないです。デジタルフォントはもっともっと出てきてしかるべきだとそう思っていますが、今のこの現状では参入する意欲は一段と落ち込むでしょうね。今度のJISは「文部科学省・法務省・その他省庁公認の完璧なものだ、少なくとも50年は変更の必要が無い!」と経済産業省が豪語できるようなものであれば、開発側の面々からすれば「よし遂に来たか!」という気持ちにもなるわけですが、未だにもめている、しかも今までに散々既出の話題です。いやというほど出てきて、先延ばしにして、だらだらやってきた。これがどれだけ落胆の種になっているか想像に容易いといえると思います。

 常用漢字とは何か?そこから真剣に考えた方がいいのではないかと思いますね。今の時代、一般市民にとってはパソコンで変換できる文字は全部使えると思っているでしょうし、常用漢字以外は本来使うべきではないと、そのために熟語まで置き換えて報道していると、一般市民が知っているでしょうか。それぞれの漢字1つ1つに文字コードが振られ、それが一意でないと情報システムが成り立たないと知っている一般市民はどれだけいるでしょうか。文部科学省なり文化庁なりのオナニーやメンヘラごっこで人が死ぬことは無いでしょうが、JISは人命に関わります(キッパリ!)。まぁ大げさかとは思いますが・・・。同じ漢字を使う以上、常用漢字というものを考える時、人名漢字、JIS規格、これらと総合で結論を出して行って欲しいと強く思う次第です。

LIMITED EXPRESS と LTD.EXP.

 額田管理(かんり)です。今日は進捗から離れて、ちょっとした小話をしてみたいと思います。

 58x系の方向幕資料をお借りすることができたので、色々と昨日撮影をしていたところなのですが、ふと気が付いたことがありました。いわゆる九州特急(485系)の側面方向幕のデザインについてデザインの異なるものが多いとは以前から思っていたのですが、撮影した583系のデザインを見ているとこちらもいくつかある様子、特急の英併記がLTD.EXP.になっていたり、特急の文字がないものなど。そこでふと気が付きます。LTD.EXP.の表記の起源は、もしかしてここなのではないかと。幅を見る限り、どうやってもLIMITED EXPRESSの文字は入りそうにありません。そこで仕方なく短縮したのでしょう。

 wikipediaを見ていると電車特急の有明号は583系から運転を開始しているようなのです。そして後から列車の本数が飛躍的に増え、その時に485系が一気に参入してきたということのようです。これを見ていると、まず583系の活躍の場が増えることになって全18コマの収録数が足りなくなった、そこで左右二段書きの矢印表記が登場する、そして特急表記が追加されるがLIMITED EXPRESSでは入りきらないのでLTD.EXP.の方が使われる。どうやらこういった流れなのではないかと思います。

 485系も当初は広域運用で矢印表記だったものが、運用範囲が固定されてゆくに従って矢印が廃止され、いわゆる種別愛称+行き先の形式になっていくわけですが、こと九州地区に限っては583系が先行していたために、図面とデザインも583系が先行していたのではないかと思われます。そのために485系の搭載幕を作成する際に、この583系の図面に起因するデザインが当初採用されたのではないかと思われるわけです。このタイプは LTD.EXP.であることと、愛称にも英併記があります。

 その後485系はすべて種別愛称+行き先の表記に統一されていくわけですが、その過程で図面もまた新たに起こされ、愛称の英併記も消滅・・・ところが複数ある図面のせいで、のちのちになっても古い表記の図面を使いまわす場面が現れ、一部のコマは先祖返りしてしまう。そこであらわれたのが、LIMITED EXPRESS表記でありながら愛称に英併記があるパターンではないか。このパターンは、水前寺乗り入れコマに頻出することもあり、のちのちになってから追加されたコマであることは明白です。

 さらに、L有明の文字がなぜか中央寄せになっているのかという件も不思議でした。種別愛称+行き先の表記は、それはもう全国的に統一されていますので色々と例を見ることが出来るのですが、殆どの場合においてLが付き2文字漢字の愛称の場合は2文字間に余白が入ります(ひらがなの場合はさらに正体に変化するようです)。ところが有明はなぜか余白がなく、殆どが中央に寄ったデザインになっています。「にちりん」「かもめ「みどり(九州限定)」などと共通して1から新造された近代の幕には、有明であってもしっかり余白があるものが存在します。なぜこの2種類があるのかという不思議があったのですが、撮影した583系の幕を見て、ああなるほど。特急表記のない有明の表示は、まさに485系の幅寄せデザインの有明とそっくりです。もしかすると、ここが原点なのかもしれません。

 実のところ、この幅寄せ現象は有明固有のものではないのです。雷鳥にも存在します。また白山にも。雷鳥の場合は英併記+LTD.EXP.も存在するようですが、こちらも583系が関わっていることが予想できます。さらに485系で種別愛称+行き先の表記に統一された後も、コマの不足が原因なのか運用範囲によるものなのか、雷鳥や北越などで矢印表記が長らく残るパターンがあります。このときの表記の場合、雷鳥は幅寄せになっていて、特急はLIMITED EXPRESS表記でした。幅寄せは矢印の前後に2つの行き先が入るため幅が非常に狭くなるからだと思いますが。白山も矢印を起源とする幅寄せがあったのかもしれません。

 色々雑談でごちゃごちゃ書いてしまいましたが、話題に関するコマを並べておきます。「興味深い」とお考えになるか、「細かいことはいいんだよ!」とお考えになるか。興味のない方には全くどうでもいい話でした(笑)。

583系有明1

583系有明1

583系有明2

583系有明2

485系有明1

485系有明1

485系有明2

485系有明2

485系有明3

485系有明3